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株式会社エール|整骨院業界の人材育成|神奈川県

柔道整復師が年収1000万円を得ることは可能?成功へのロードマップを紹介

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株式会社エール代表の荻野です。

「家族のために収入を上げたい」

「柔道整復師で年収1000万円は本当に可能なのか」

そんな不安を抱えている方は多いのではないでしょうか。

柔道整復師として10年以上の経験を持ち、29歳で起業して2店舗を経営している私が、年収1000万円を目指すための現実的な道筋を解説します。

統計データでは、年収1000万円を達成しているのは約1%という厳しい現実があります。

しかし、適切なステップを踏めば決して不可能ではありません。

本記事では、柔道整復師が年収1000万円を目指すために必要なスキル、働き方の選択肢、具体的なロードマップをお伝えします。

 

柔道整復師は年収1000万円になれる?

年収1000万円を目指す前に、まずは現実的な数字を把握しておく必要があります。

統計データをもとに、柔道整復師の収入実態を確認しましょう。

 

約1%の割合の人が年収1000万円に到達している

厚生労働省のデータによると、柔道整復師で月収60万円を超える層は全体の約1%程度です。1)

この層がボーナスを含めると、年収1000万円に到達している可能性が高いでしょう。

ただし、日本柔道整復師会の報告では、会員の21.9%が年間売上1000万円以上となっています。2)

注意したいのは、これはあくまで「売上」であって「年収」ではないという点。

売上から人件費や家賃、税金などを差し引いた純利益が実際の収入になるため、売上1000万円でも年収はその2〜3割程度になってしまいます。

つまり、年収ベースで考えると1000万円を達成しているのはごく一部なのです。

 

柔道整復師の平均年収

厚生労働省の職業情報提供サイトjobtag によると、柔道整復師の平均年収は約443〜459万円程度となっています。1)

月給に換算すると約38万円前後でしょう。

興味深いのは、一般的なサラリーマンの平均年収も約458万円とほぼ同水準だという点です。

つまり、柔道整復師だけが特別に低いわけでも高いわけでもありません。

ただし、実際の年収は勤務地域やスキル、経験年数によって大きく変わってきます。

都市部と地方では需要も違いますし、専門的な技術を持っているかどうかでも差が出てきます。

 

年収1000万円の現実

年収1000万円を達成するには、実は約8500万円以上の売上が必要になります。

なぜこんなに高い売上が必要かの理由は、売上高営業利益率と税金にあります。

一般的に接骨院や整骨院の理想的な売上高営業利益率は約15%。

つまり、売上の約1-2割しか営業利益として残らないということです。

そこからさらに税金が引かれると、純利益1000万円を確保するには最低でも8333万円、現実的には8500万円以上の売上が必要になる計算です。

正社員として働く場合はさらに厳しく、歩合制であっても1000万円に到達するのは極めて困難でしょう。

独立開業して経営者として成功するか、複数の収入源を持つかが重要になってきます。

 

柔道整復師が年収1000万円になるためのロードマップ

年収1000万円を達成するには、段階的な取り組みが必要です。

具体的な4つのステップを見ていきましょう。

 

キャリアを積み重ねていこう

まず必要なのは、現場での実務経験をしっかりと積むことです。

入社から2〜3年の間は、さまざまな症状の患者さんに対応しながら、基礎的な施術技術を確実に身につける期間だと考えてください。

この時期に大切なのは、手技の精度を高めることだけではありません。

患者さんとのコミュニケーションを通じて、悩みや不安を引き出す力も同時に磨いていく必要があります。

信頼関係が築ければ、リピーターとして長く通ってもらえるでしょう。

毎日の施術で自分の手技がどう影響するかを観察し、改善を重ねていくことで、どんな状況にも対応できる柔道整復師へと成長できます。

この基礎力こそが、将来的に高収入を目指すための土台になるのです。

 

スキルを身につけよう

基礎が固まったら、次は専門的なスキルの習得に取り組みます。

年収1000万円を目指すには、他の柔道整復師との差別化が欠かせません。

保険診療だけに頼らず、自費施術のメニューを増やすことが収益性を高めます。

たとえば、骨盤矯正や姿勢改善、スポーツケアといった施術を習得すれば、患者さんに幅広い選択肢を提供できるでしょう。

また、関連資格の取得も視野に入れてください。

鍼灸師やパーソナルトレーナーの資格などがあれば、特定分野のプロフェッショナルとして認知されやすくなります。

勉強会やセミナーへの参加を通じて、常に新しい知識や技術をアップデートする姿勢が重要です。

自己投資を惜しまないことが、将来的な収入アップにつながっていきます。

 

経営力を高めよう

独立開業を視野に入れるなら、施術の腕前だけでなく経営に関する知識も必要不可欠です。

接骨院を繁盛させるには、マーケティング戦略やビジネススキルを身につける必要があります。

顧客管理の徹底も重要なポイントです。

患者さん一人ひとりのカウンセリング内容や施術履歴をデータとして管理することで、よりきめ細かいサービスが提供できます。

患者数が増えてきたら、情報管理システムの導入も検討してください。

客単価を上げるための戦略も考えなければなりません。

単純に料金を上げるのではなく、営業時間の延長やオプションメニューの追加など、付加価値を高める工夫が求められます。

 

集客をしていこう

どれだけ優れた技術を持っていても、患者さんに知ってもらえなければ意味がありません。

現代では、SNSやブログを活用した自己ブランディングが集客の重要な手段となっています。

自分の施術スタイルや得意分野を発信することで、あなたの存在を多くの人に知ってもらえるでしょう。

患者さんは健康情報をインターネットで調べることが多いため、オンライン上での存在感を高めることが新規患者の獲得につながります。

専門分野を明確にすることも差別化には欠かせません。

「スポーツ選手向けのケア」や「産後の女性向けの骨盤矯正」など、ターゲットを絞り込むことでコアな客層を獲得しやすくなります。

競合が多い業界だからこそ、あなたにしかできない強みを打ち出していくことが大切です。

 

柔道整復師が年収1000万円になるための働き方

年収1000万円を達成するには、働き方が重要になってきます。

正社員として大手企業に勤めながら責任者や管理者のポジションを目指す道もあれば、鍼灸師やスポーツトレーナーといったダブルライセンスを取得して専門性を高める方法もあるでしょう。

独立開業して経営者として事業を拡大していく選択肢も考えられます。

有名スポーツ選手やチームと専属契約を結ぶといった、フリーランスとしての働き方も存在します。

それぞれの働き方にはメリットとデメリットがあり、求められるスキルも異なってくるのが実情です。

自分の強みや将来のビジョンに合わせて、最適な働き方を選択することが収入アップへの近道となります。

 

年収1000万円への道は険しいけど、可能性はゼロではない

この記事では、柔道整復師が年収1000万円を目指す現実と、その達成に必要なステップについて解説してきました。

統計データが示す通り、年収1000万円を達成しているのは全体の約1%という厳しい現実があります。

平均年収は約450万円程度で、1000万円を得るには8500万円以上の売上が必要です。

しかし、キャリアを着実に積み重ね、専門スキルを磨き、経営力と集客力を高めていけば、決して不可能な目標ではありません。

正社員、独立開業、フリーランスなど、複数の働き方から自分に合った道を選ぶことができます。

大切なのは、現実を正しく理解した上で、自分の強みを活かせるキャリアプランを描くこと。

この記事が、あなたの将来設計の参考になれば幸いです。

 

<参考先>

1)職業情報提供サイト(日本版O-NET)「柔道整復師」.厚生労働省.https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/173,(参照2025-11-11).

2)「柔道整復師について」.公益社団法人日本柔道整復師会,令和2年11月16日.https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/000694909.pdf,(参照2025-11-11).