柔道整復師の年収はいくら?柔道整復師を目指す人が知りたい給料事情と将来性

株式会社YELL代表の荻野です。
「将来は医療関係の仕事に就きたいけど、年収はどのくらいなんだろう?」
「柔道整復師って本当に将来性のある仕事なの?」
柔道整復師の仕事が気になるけど、そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?
柔道整復師として10年以上の実務経験を持つ筆者が、年収と将来性を徹底解説します。
柔道整復師は、人々の痛みと向き合い、健康をサポートする大切な医療専門家。
整骨院、介護施設、病院など、活躍のフィールドは幅広く、年収も経験次第で大きく変わります。
高齢社会で需要が高まるこの職業は、独立開業も可能な、夢のある仕事なのです。
柔道整復師の年収を年代別に紹介
柔道整復師の年収は、年齢と経験年数に比例して上昇していきます。
20代前半では年収300万円未満からスタートしますが、キャリアを重ねるごとに収入は増加していきます。
特に30代から40代にかけては、年収が大きく伸びる傾向があります。
厚生労働省の調査によると、20代後半では年収約360万円、30代前半では約400万円に達します。
30代後半から40代にかけては、スキルと経験の蓄積により年収は440万円から500万円へと安定的に上昇。
50代になると、熟練した技術と豊富な経験から、年収は500万円を超える可能性が高まります。
ただし、これらの数字は勤務形態や地域、個人の技術力によって大きく変動するため、あくまで平均的な目安と捉えることが重要です。
柔道整復師としてのキャリアを築く過程で、収入は着実に成長していくことが期待できます。
引用 厚生労働省:令和6年賃金構造基本統計調査, https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/173
柔道整復師と理学療法士の年収の違い
柔道整復師の活躍の場は実は非常に多岐にわたります。多くの人がイメージする柔道整復師は他の医療系の国家資格と類似している部分がありますが、年収や職域に微妙な違いがあります。それぞれの職種の年収の特徴を詳しく見ていきましょう。
柔道整復師の年収
柔道整復師の平均年収は300〜400万円の範囲で推移します。地域や働き方によって収入に大きな差が生じるのが特徴的です。
整骨院への勤務だけでなく、介護施設や機能訓練指導員としての働き方も収入に影響を与えます。
初任給は20万円台前半で、経験を重ねるごとに給与は上昇していきます。都市部や技術力の高い柔道整復師は、年収800万円まで伸ばせるケースもあります。
また、独立開業することで収入をさらに増やせる可能性があるため、将来性は決して低くありません。
高齢化社会の進展に伴い、柔道整復師への需要は年々高まっており、キャリア形成次第で安定した収入を得られる職業といえるでしょう。
理学療法士の年収
理学療法士の平均年収は350〜400万円程度で、柔道整復師とほぼ同水準となっています。病院やリハビリテーションセンター、介護施設など、勤務先の選択肢が広いことが特徴的です。
新卒の初任給は20〜25万円前後で、経験を積むにつれて給与は上昇します。大学病院や専門性の高い医療機関では、年収500万円以上も可能です。
資格取得後のキャリアアップとして、専門分野の研修や大学院進学なども収入増加のチャンスとなります。
資格試験の合格率は約80%と比較的高く、安定した職業として注目されています。
柔道整復師と比べると、よりアカデミックな医療専門職としての側面が強いといえるでしょう。
柔道整復師が年収をアップさせる方法 4つ
柔道整復師の年収を上げるためには、さまざまな戦略があります。自身のスキルや経験を活かし、キャリアアップを目指すことで収入を増やす方法をご紹介します。
成果を上げて歩合制にて収入アップ
歩合制の整骨院や接骨院では、施術した患者数や売上に応じて給与が増える仕組みがあります。単なる固定給と異なり、自身の技術と努力が直接的に収入に反映されるシステムです。
具体的には、患者への丁寧な施術や、リピーター獲得のためのコミュニケーション能力が重要となります。
週や月ごとに明確な目標を設定し、患者満足度を高めることで、歩合給を最大限に引き上げることができます。
成果を出すためには、技術力の向上と患者との信頼関係の構築が鍵となるでしょう。
専門教員の免許を取得
柔道整復師として5年以上の実務経験を積んだ後、専科教員の免許を取得することで新たな収入源を得られます。
養成学校での講義は、臨床経験を活かせる副業として注目されています。
専科教員になるためには、認定講習会の受講と修了試験に合格する必要があります。試験内容は小論文、学科試験、面接で構成され、柔道整復師としての高い専門性が求められます。
週末や休暇を利用して教育現場で教鞭をとることで、安定した副収入を確保できる可能性があります。
機能訓練指導員として施設勤務
介護施設における機能訓練指導員は、柔道整復師の新たなキャリアパスとして注目されています。高齢者の自立支援をサポートするこの職種は、平均年収が柔道整復師の平均を上回るケースがあります。
主に、加齢や疾病によって身体機能が低下した方々に対して、マッサージや運動指導を行います。柔道整復師の資格を活かしつつ、より専門的なアプローチで利用者の生活の質を向上させる重要な役割を担います。
介護分野での経験を積むことで、キャリアの幅を広げ、収入増加も期待できます。
経験を重ねて独立開業
独立開業は柔道整復師の収入を大幅に上げる可能性を秘めた選択肢です。自分で施術所を開設することで、施術による利益を直接得られるようになります。
開業には、事業計画の立案、施術所開設届の提出、受領委任の手続き、税務署への届出など、多くの準備が必要です。
また、HPやSNSでの集客、チラシ作成など、経営的な視点も求められます。初期投資は大きいものの、自身の技術と経営努力次第で、年収を大きく向上させることが可能となります。
勤務先による年収の違い
柔道整復師の年収は、勤務先によって大きく異なります。一般的に、規模の大きな医療機関や法人に所属する場合は安定した給与を得やすく、個人経営の整骨院・接骨院では歩合制が導入されていることも多いため、実力次第で収入が変動します。
例えば、整骨院・接骨院の平均年収は約276万~400万円とされていますが、地域や経営方針によってばらつきがあります。一方、病院・クリニックでの勤務は比較的安定しており、平均年収は252万~500万円程度です。介護施設で機能訓練指導員として働く場合は、234万~440万円ほどとやや低めですが、キャリアアップ次第で収入向上も可能です。
また、スポーツ業界でトレーナーとして活動するケースでは、契約内容や実績によって収入が大きく変わります。プロのスポーツ選手と契約する場合、高収入を得る可能性もありますが、安定性には欠ける点に注意が必要です。
このように、勤務先ごとに給与水準や働き方が異なるため、自身のキャリアプランに合った職場を選ぶことが重要です。
引用 厚生労働省:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/173
まとめ
柔道整復師は、医療と健康のフロンティアで活躍できる魅力的な職業です。年収は経験や働き方によって大きく変動し、20代から50代にかけて着実に上昇していきます。平均年収は300〜400万円ですが、専門性を高め、キャリアを戦略的に形成することで、さらなる収入アップも可能です。
歩合制、専科教員、機能訓練指導員、独立開業など、キャリアアップの選択肢は多岐にわたります。高齢化社会の進展に伴い、柔道整復師への需要は今後さらに高まると予想されます。自身の技術と人間性を磨けば、年収1000万円も夢ではありません。
人々の健康と笑顔に貢献しながら、自分のキャリアを切り拓いていくことができる、そんな可能性に満ちた職業なのです。