柔道整復師が病院で働く魅力とは?メリット・デメリットを徹底解説

株式会社YELL代表の荻野です。
「柔道整復師って病院でも働けるの?」
「整骨院だけじゃなく病院での活躍の場も知りたい」
そんな疑問をお持ちではありませんか?
私は柔道整復師として10年以上の経験を持ち、多くの同業者のキャリアを目の当たりにしてきています。
柔道整復師は病院、特に整形外科やリハビリテーション科で十分に活躍できると考えています。
本記事では、病院勤務のメリット・デメリットから業務内容まで徹底解説します。
キャリアの選択肢を広げたい柔道整復師の皆さん、ぜひ最後までお読みください。
あなたの将来の働き方を考える上で、必ず役立つ情報をお届けします。
柔道整復師は病院での勤務も可能です!
柔道整復師の資格を持っていれば、接骨院や整骨院だけでなく病院でも働くことができます。
特に整形外科やリハビリテーション科では、柔道整復師の専門知識と技術が大いに活かせる環境があります。
病院では骨折や脱臼の患者さんへの施術、リハビリテーション指導、ギプス作成、テーピングなど専門性の高い業務を担当します。
また、医療チームの一員として他の医療専門職と協力しながら患者さんの回復をサポートする役割も果たします。
近年は高齢化社会の進行に伴い、リハビリテーションの専門家としての柔道整復師の需要が増加傾向にあります。
柔道整復師としてのキャリアの選択肢として、病院勤務は十分に検討する価値があるでしょう。
柔道整復師が病院で働くメリット 3つ
病院で働く柔道整復師には、キャリア形成や技術向上において大きなメリットがあります。
ここでは、特に重要な3つのメリットについて詳しく解説します。
将来の働き方を考える上で参考にしてください。
専門的な院内研修を受講できる機会がある
病院では定期的に症例報告会や多職種による勉強会が開催されており、これらに参加できることは柔道整復師にとって大きな学びの機会となります。
医師や看護師、理学療法士など様々な医療専門職が集まる環境では、自分とは異なる視点からの意見交換が可能です。
例えば、難しい骨折症例に対する治療アプローチの検討会では、医師の診断視点と柔道整復師の施術技術を組み合わせた議論ができます。
このような多角的な学習環境は接骨院では得難く、専門知識を深めるだけでなく、チーム医療の一員としての視野も広がります。
継続的な学びの場があることで、常に最新の医療知識や技術を吸収できる点は、若手柔道整復師の成長にとって非常に有益です。
多様な症例と向き合うことでスキルアップができる
病院には様々な症状や状態の患者さんが来院するため、幅広い症例を経験できることは大きな魅力です。
急性外傷から慢性疾患、術後のリハビリテーションまで、接骨院では出会うことが少ない複雑なケースにも携わることができます。
例えば、高齢者の骨折後のリハビリや、スポーツ選手の競技復帰に向けた専門的なトレーニング指導など、多岐にわたる経験を積むことが可能です。
こうした臨床経験の蓄積は、診断力や施術技術の向上につながります。
将来独立開業を考えている方にとっては、病院で培った幅広い知識と技術が大きな武器となるでしょう。
実践的なスキルを身につけながら自信を持って患者さんと向き合える能力が養えます。
安定した待遇と福利厚生を受けられる
病院勤務の柔道整復師は、接骨院と比較して収入面での安定性が高い傾向にあります。
基本給に加えて賞与制度が整っていることが多く、昇給システムも明確です。
平均年収は350万円〜500万円程度ですが、大規模病院ではさらに高待遇となる場合もあります。
また、社会保険や有給休暇などの福利厚生が充実しており、ワークライフバランスを保ちやすい環境といえるでしょう。
特に若手の柔道整復師にとっては、安定した収入基盤を持ちながら技術を磨けることは大きなメリットです。
夜間診療や休日出勤がある場合も手当がしっかりしていることが多く、長期的なキャリア形成を見据えた働き方ができます。
将来設計を立てやすい環境で働けることは精神的な安定にもつながります。
柔道整復師が病院で働くデメリット 3つ
病院での勤務には多くのメリットがある一方で、いくつかの課題も存在します。
ここでは病院で働く際に覚悟しておくべき3つのデメリットについて解説します。
自分のキャリアプランを考える際の参考にしてください。
身体的負担が大きい仕事内容
病院では様々な症状の患者さんを相手にするため、体力的な消耗が大きい業務環境となります。
特に整形外科やリハビリテーション科では、移動が困難な患者さんの介助や、長時間の立ち仕事が日常的に発生します。
例えば、体重の重い患者さんのベッド移動や、ギプス固定のための姿勢保持など、強い筋力を必要とする場面も少なくありません。
また、一日に多くの患者さんを担当するため、集中力を持続させながら繊細な手技を行う必要があります。
若いうちは問題なくても、年齢を重ねるごとに身体的な負担は増していくでしょう。
体力づくりや効率的な身体の使い方を学ぶことが、長く病院で働き続けるためには重要です。
自己管理能力も求められる環境といえます。
継続的な専門知識とスキルの習得が求められる
病院勤務の柔道整復師には、基本的な柔道整復術に加えて、医療現場で必要とされる高度な専門知識や技術が求められます。
最新の医学的知見を理解し、様々な診断機器の結果を読み取る能力や、多職種と共通言語で話せる医学知識が必要です。
例えば、MRIやCTなどの画像診断の基礎知識や、医師の処方した薬剤の効果と副作用の理解も重要になります。
また、医療機関特有の感染対策や救急対応のスキルも必須です。
こうした専門性を高めるためには、勤務時間外での自己学習や、資格取得のための勉強時間の確保が欠かせません。
常に学び続ける姿勢がなければ、医療チームの一員として信頼を得ることは難しいでしょう。
採用枠が限られ就職難度が高い
柔道整復師の資格取得者は年々増加している一方で、病院の採用枠は限られているため、就職競争は激しくなっています。
令和4年時点で柔道整復師の登録者数は約7.8万人を超え、その数は増加傾向にあります。
病院では医師や看護師、理学療法士など既に確立された職種との業務区分が明確であるため、柔道整復師の採用数は比較的少ないのが現状です。
特に人気の高い大学病院や総合病院では、求人に対して多数の応募が集中します。
就職活動では、実習経験や追加資格、専門的な技術など自分を差別化できる強みが重要になります。
病院勤務を目指すなら、学生時代からインターンシップや病院見学に積極的に参加するなど、早めの準備が成功への鍵となるでしょう。
本記事のまとめ
柔道整復師が病院で働くことは、キャリア形成において貴重な選択肢です。
整形外科やリハビリテーション科では、専門的な知識と技術を活かして多くの患者さんの回復をサポートできます。
メリットとしては、多職種連携による専門的な院内研修への参加機会、幅広い症例経験によるスキルアップ、そして安定した待遇と福利厚生が挙げられます。
一方、身体的負担の大きさや継続的な専門知識の習得が求められること、採用枠の競争率の高さなどのデメリットも存在します。
病院勤務を目指すなら、早い段階から準備を始め、自分の強みを磨くことが大切です。
柔道整復師として成長したいと考える若手にとって、病院勤務は多くの学びと経験を得られる環境であり、将来の選択肢を広げる重要なステップとなるでしょう。